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世界の共通語は「ネイティブ英語」ではない

「英会話」を始めるときに、よく「ネイティブスピーカー」の講師にこだわる人がいます。確かに欧米圏の英語を母国語とする方々は、英語が上手です。当たり前です、生まれたときから今日まで、ずっと英語で生活をしているのですから。
しかし、世界の共通語としての「英語」は、決してネイティブな英語ではありません。英語は、「共通語」として全世界で学ばれています。全世界の人々が、英語でコミュニケーションをとるべく、英会話を訓練しているのです。実は、「言語」の完全習得には年齢的な限界があります。「バイリンガル」という言葉がありますが、これは「母国語がふたつある」ということに等しいです。幼少のころ、日本人の両親と海外で暮らしていた方などは、バイリンガルとして育つことが多いものです。
ここで、私たちが母国語である「日本語」を習得した経緯を振り返ってみましょう。時期は多少前後するにしろ、私たちが日本語を理解し、用い始めたのは物心がつく前ではないでしょうか。「初めて言葉を発した日」というものを、自分で記憶している人はいないのではないでしょうか。
実は幼少期の頃が、「言葉を自然に覚える」唯一のチャンスなのです。この時期に周囲に溢れている言葉を吸収して、母国語としての言語が頭の中で形成されるのです。
このタイミングを逃すと、本当の意味での「自然に」という習得は不可能なのです。
ですから、ある程度成長した後から覚える英語は、間違いなく「ネイティブ」と同じにはなりません。
それは、全世界で共通なのです。
今世界には、ネイティブでないイングリッシュスピーカーが沢山います。欧米圏の総人口よりも、そちらの方が多いのです。
ですから、「ネイティブ」にこだわる必要は、あまりありません。むしろ、日本にも各地方があり「方言」があるように、ネイティブの中にもイントネーションに差があります。私たちが聞きとりやすい英語は、ネイティブではない英語だともいわれています。
それは、ネイティブ英語の言葉の中には、日本語には決して現れない音の「周波数」が含まれているからです。私たちが「聴きとりづらい、わからない」と感じる最大の原因は、この周波数にあります。
ですから、「英会話はネイティブ」というこだわりは、時には逆効果になってしまうこともあるのです。

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